「ピルを飲み忘れてしまった!」「何時間までなら大丈夫?」「1日目や3日目に気づいたけど、どうすればいいの?」
低用量ピルは正しく服用すれば高い避妊効果(99%以上)がありますが、飲み忘れの時間や日数によっては、その効果が下がってしまうことがあります。
ただし、焦る必要はありません。飲み忘れたタイミングに応じて正しく対応すれば、避妊効果を保つことは可能です。
この記事では、ピルの飲み忘れが何時間まで大丈夫なのか、1日目・3日目に気づいた場合の正しい対処法、さらに妊娠リスクを減らすためのポイントをわかりやすく解説します。
初めてピルを使う方、飲み忘れて不安になっている方も、この記事を読めば安心して正しい行動が取れるようになります。
ピルを飲み忘れたらどうなる?基本の仕組み
低用量ピルは、毎日決まった時間に服用することでホルモンバランスを一定に保ち、排卵を抑える仕組みです。
しかし、飲み忘れによって体内のホルモン量が急激に下がると、排卵が再び起きる可能性があり、避妊効果が低下します。
ここでは、ピルがどのように妊娠を防ぎ、なぜ飲み忘れでリスクが上がるのかを詳しく解説します。
- ピルの作用とホルモンバランスの関係
- 1錠飲み忘れるだけで避妊効果は下がる?
- 飲み忘れで排卵が起きる仕組み
「1日くらい大丈夫」と油断せず、正しい理解を持つことが妊娠リスクを減らす第一歩です。
ピルの作用とホルモンバランスの関係
低用量ピルには、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンがバランスよく配合されています。
これらのホルモンは、脳に「もう排卵は起きている」と錯覚させ、排卵を止める働きをします。
つまり、毎日ピルを服用することで体内のホルモン量が安定し、排卵や妊娠の準備が起こらない状態を維持しているのです。
ところが、飲み忘れによってホルモン量が一時的に低下すると、脳が「排卵の準備を始めよう」と指令を出す場合があります。
この結果、排卵が再開したり、子宮内膜が厚くなるなど、妊娠しやすい状態になる可能性があります。
ピルは毎日決まった時間に服用することで最大の効果を発揮するため、時間のズレや飲み忘れを防ぐことが重要です。
1錠飲み忘れるだけで避妊効果は下がる?
結論から言うと、12時間以内の飲み忘れであれば効果はほとんど変わりません。
しかし、24時間以上経過すると、血中ホルモン濃度が下がり始め、避妊効果が徐々に低下していきます。
飲み忘れが1日だけでも、個人差や服用タイミングによっては排卵が再開する可能性があります。
特に、ピル服用1週目の飲み忘れは最もリスクが高く、排卵が起きやすい時期にあたるため注意が必要です。
飲み忘れに気づいた場合は、できるだけ早く1錠服用し、その後は通常どおり続けることで多くの場合リスクを最小限に抑えられます。
ただし、2日以上連続で飲み忘れた場合は避妊効果が大幅に低下するため、必ず医師や薬剤師に相談し、数日間はコンドームを併用しましょう。
飲み忘れで排卵が起きる仕組み
ピルを飲み忘れると、体内のホルモン濃度が一気に低下します。
このホルモン低下を脳が「排卵を再開してよい状態」と認識すると、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の分泌が活発になります。
その結果、卵巣で卵子が育ち、排卵が再開してしまうことがあるのです。
特に飲み忘れが2〜3日以上続くと、ホルモン量が避妊レベルを下回り、妊娠の可能性が高まります。
また、ホルモン変動によって不正出血・体温変化・頭痛などの症状が出ることもあります。
このような変化がある場合は、ピルの効果が落ちているサインかもしれません。
もし心配なときはアフターピルの服用や妊娠検査薬による確認を検討し、早めに医師へ相談しましょう。
ピルの飲み忘れは何時間まで大丈夫?
低用量ピルは毎日決まった時間に飲むことで安定したホルモン量を保ち、排卵を防ぐ薬です。
しかし、飲み忘れると体内のホルモン濃度が下がり、避妊効果が弱まる可能性があります。
ここでは、飲み忘れ時間ごとにどのくらい影響があるのか、そして気づいたときの正しい対応を解説します。
- 12時間以内なら基本的に大丈夫
- 24時間以上の飲み忘れは効果低下のリスク
- 48時間(2日)以上の飲み忘れは避妊効果が失われる
- 飲み忘れに気づいたときの基本ルール(すぐ飲む・1錠だけ)
「何時間まで大丈夫?」という不安を持つ方は多いですが、焦らずに以下のポイントを押さえれば安心です。
12時間以内なら基本的に大丈夫
ピルを飲み忘れても12時間以内であれば、避妊効果はほとんど変わりません。
ホルモン濃度が十分に保たれているため、気づいた時点ですぐ1錠を服用すれば問題ありません。
たとえば、いつも夜10時に飲んでいて、翌朝8時に気づいた場合(10時間後)でも、そのまま服用してOKです。
次回は通常どおりの時間に飲み続けて大丈夫です。
ただし、飲み忘れを繰り返すとホルモン量の変動が大きくなり、頭痛・吐き気・出血などの副作用が出やすくなるため注意が必要です。
12時間以内の飲み忘れは大きな問題になりませんが、「うっかり」を防ぐためにスマホアラームなどを活用して対策しておきましょう。
24時間以上の飲み忘れは効果低下のリスク
ピルの飲み忘れが24時間以上(丸1日)になると、避妊効果が下がり始めます。
体内のホルモン濃度が避妊に必要なレベルを下回るため、排卵が再開する可能性があるのです。
特に、服用1週目の飲み忘れは最も妊娠リスクが高く、前後3日以内の性行為で妊娠する可能性があります。
この場合は、気づいた時点ですぐに1錠飲み、さらに次回も通常時間に服用します。
ただし、避妊効果が不安な場合はコンドームを1週間併用することをおすすめします。
また、72時間以内であればアフターピルの服用を検討することで妊娠リスクをより確実に下げられます。
48時間(2日)以上の飲み忘れは避妊効果が失われる
ピルを2日(48時間)以上連続で飲み忘れた場合、避妊効果はほぼ失われます。
この時点で体内のホルモン濃度は完全に低下し、排卵が再開する可能性が高い状態になっています。
まず、気づいた時点で直前の1錠を飲む(2錠まとめては飲まない)ようにし、次の服用時間にまた1錠飲みましょう。
それでも妊娠リスクは残るため、避妊具を1週間以上併用する必要があります。
もし48時間以上の飲み忘れ後に性行為があった場合は、72時間以内にアフターピルの服用を検討しましょう。
その後は次の生理が来るまでの間、コンドームなどで確実な避妊を続けることが大切です。
飲み忘れに気づいたときの基本ルール(すぐ飲む・1錠だけ)
ピルを飲み忘れたときの基本は、「気づいた時点ですぐに1錠飲む」ことです。
2錠以上飲み忘れた場合でも、一度に2錠以上まとめて飲まないように注意しましょう。
体に負担がかかり、吐き気やホルモン過多による不調を引き起こす恐れがあります。
飲み忘れ後は、次の錠剤を通常の時間に飲み続けることが重要です。
また、飲み忘れ期間中に性行為があった場合は、アフターピルを使用するか、医師に相談して今後の対処を決めましょう。
ピルの効果を最大限に保つには、飲み忘れを防ぐ環境づくりと、正しい対応の習慣化が何より大切です。
【ケース別】ピルを飲み忘れた日数ごとの対処法
ピルの飲み忘れは、気づくタイミングによって正しい対応が異なります。
1日だけの飲み忘れなら避妊効果を維持できる場合もありますが、2日以上忘れると排卵が再開するリスクが高まります。
ここでは、飲み忘れた日数別に「いつ・どう対応すべきか」を分かりやすく整理しました。
- 1日目に気づいた場合(12〜24時間以内)
- 2日連続で飲み忘れた場合
- 3日以上飲み忘れた場合の対応と再開方法
- 生理が来た・出血が起きたときの判断基準
焦らず、以下の手順に従って正しくリカバリーすれば、避妊効果をできるだけ保つことができます。
1日目に気づいた場合(12〜24時間以内)
ピルを12〜24時間以内に飲み忘れた場合は、避妊効果はほとんど低下していません。
気づいた時点ですぐに1錠を服用し、その後はいつもの時間に次の錠剤を飲みましょう。
たとえば夜10時に飲み忘れて翌朝9時に気づいた場合は、今すぐ飲んで夜10時にも通常どおり服用すればOKです。
もし服用時間が重なるのが不安なら、翌日の時間を1〜2時間ずらしても問題ありません。
また、1日目の飲み忘れで体調変化や出血が起きても一時的なホルモン変動によるもので、通常は数日で落ち着きます。
この段階で焦ってアフターピルを服用する必要はありませんが、服用1週目で性行為があった場合は念のため医師に相談を。
2日連続で飲み忘れた場合
ピルを2日連続で飲み忘れた場合、体内のホルモン濃度が避妊効果を保てる範囲を下回ります。
そのため、排卵が再開するリスクが高く、妊娠の可能性が発生します。
この場合は、気づいた時点で最後に飲み忘れた1錠を服用し、次回も通常の時間に1錠飲みます。
2錠以上まとめて飲む必要はありません。
また、次の7日間はコンドームなどの避妊具を併用してください。
もし2日間の飲み忘れ中に性行為があった場合は、72時間以内にアフターピルを服用することで妊娠リスクを減らせます。
体に異変(出血・腹痛など)がある場合は、早めに婦人科を受診することをおすすめします。
3日以上飲み忘れた場合の対応と再開方法
ピルを3日以上連続で飲み忘れた場合は、避妊効果が完全に失われていると考えましょう。
この段階では排卵が再開している可能性が非常に高く、性行為があった場合は妊娠リスクが高い状態です。
まず、飲み忘れ分はスキップし、新しいシートを翌日から再開してください。
古いシートの残りを無理に服用する必要はありません。
次回の服用開始日を再設定し、7日間はコンドームを併用するのが安全です。
また、3日以上の飲み忘れ後に性行為があった場合は、アフターピルを早急に服用し、婦人科で相談してください。
生理が1週間以上遅れる場合は、妊娠検査薬で確認することも忘れずに。
生理が来た・出血が起きたときの判断基準
飲み忘れ後に出血や生理のような症状が出た場合、それは「消退出血」と呼ばれる一時的なホルモン反応であることが多いです。
消退出血は、ホルモン量が下がったことで子宮内膜が剥がれ落ちる生理現象であり、必ずしも「生理」ではありません。
つまり、「出血=避妊成功」とは限らないということです。
服用再開後1〜2週間以内に本来の生理が来ない場合は、妊娠の可能性を確認するために妊娠検査薬を使用しましょう。
また、出血が止まらない・量が多い・腹痛を伴う場合は、ホルモンの乱れや子宮の異常が隠れていることもあるため、早めの受診をおすすめします。
生理が安定するまでは無理をせず、体調を整えることが最優先です。
ピルの種類別:飲み忘れ時の対応
ピルには21錠タイプ・28錠タイプ・超低用量ピル・ミニピルなどの種類があり、それぞれ飲み忘れ時の対応方法が異なります。
どのタイプを服用しているかによって、避妊効果の持続時間や再開のルールが変わるため、まずは自分がどのタイプのピルを飲んでいるかを確認しましょう。
ここでは、タイプ別に飲み忘れた際の正しい対処法を詳しく解説します。
- 21錠タイプ(休薬あり)を飲み忘れた場合
- 28錠タイプ(休薬なし)を飲み忘れた場合
- 超低用量ピル(ヤーズ・ルナベルなど)の注意点
- ミニピル(プロゲステロン単剤)の場合
種類を理解し、正しく対処することで、避妊効果をしっかり保つことができます。
21錠タイプ(休薬あり)を飲み忘れた場合
21錠タイプは21日間服用+7日間休薬のサイクルで、代表的な製品は「マーベロン」「トリキュラー」などです。
このタイプで飲み忘れた場合は、どの週に忘れたかで対応が変わります。
1週目での飲み忘れは最もリスクが高く、避妊効果が下がるため、気づいたらすぐ1錠服用し、7日間はコンドーム併用が必要です。
2週目での飲み忘れは、直前7日間きちんと飲めていれば避妊効果は保たれます。
3週目での飲み忘れは、休薬期間を飛ばして新しいシートを続けて服用するのが原則です。
つまり「飲み忘れ→休薬→再開」としてしまうとホルモン濃度が大きく下がり、排卵が起こる可能性があります。
生理が遅れる場合もありますが、多くはホルモン変動による一時的な反応なので心配はいりません。
28錠タイプ(休薬なし)を飲み忘れた場合
28錠タイプは毎日休まず飲むタイプで、ホルモンが含まれる「実薬」と、ホルモンを含まない「偽薬(休薬用)」があります。
代表的な製品は「フリウェル」「アンジュ28」などです。
このタイプの場合、実薬を飲み忘れたか、偽薬を忘れたかで対応が異なります。
実薬を飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐ服用し、次回は通常どおり飲み続けてください。
一方、偽薬を飲み忘れた場合は、ホルモン成分が入っていないため避妊効果に影響はありません。
偽薬期間中に出血が始まっても、そのまま予定どおりシートを進めて問題ありません。
ただし、実薬と偽薬を間違えないように注意し、パッケージの順番通りに服用を続けましょう。
超低用量ピル(ヤーズ・ルナベルなど)の注意点
「ヤーズ」「ルナベル」「フリウェルULD」などの超低用量ピルは、一般的な低用量ピルよりもホルモン量が少なく、1錠の飲み忘れでも効果が下がりやすいのが特徴です。
12時間以上の遅れがあると避妊効果が低下するため、気づいたらすぐ1錠服用しましょう。
飲み忘れが24時間以上の場合は、7日間の避妊具併用が必要です。
また、ホルモン量が少ないため、飲み忘れによる不正出血や生理不順が起こりやすい傾向があります。
特に1週目の飲み忘れでは妊娠リスクが上がるため、必要に応じてアフターピルを検討しましょう。
服用を再開する際は、できるだけ同じ時間に飲むことを徹底し、アラーム管理などで再発を防ぎましょう。
ミニピル(プロゲステロン単剤)の場合
ミニピルはエストロゲンを含まないピルで、主に授乳中の女性やホルモンバランスに敏感な方に処方されます。
代表的な薬剤は「ノリニール」「セラゼッタ」などです。
このタイプは、わずか3時間以上の飲み忘れでも避妊効果が下がると言われています。
気づいたらすぐ服用し、48時間はコンドームを併用してください。
ホルモン量が少ない分、体内での作用時間も短いため、飲み忘れに最も注意が必要なタイプです。
また、飲み忘れ後に出血や体調変化が起きることもありますが、ほとんどは一時的な反応です。
再発防止のために、スマホアラームやピルケースを活用して「毎日同じ時間」の服用を徹底しましょう。
飲み忘れ時の避妊リスクと妊娠の可能性
ピルは毎日決まった時間に飲むことで高い避妊効果を発揮しますが、飲み忘れによってその効果は一時的に低下します。
特に、服用1週目や3日以上の飲み忘れは排卵が再開しやすく、妊娠リスクが高まるため注意が必要です。
ここでは、飲み忘れによって起こるホルモン変化と、妊娠を防ぐための正しい対応について詳しく解説します。
- 排卵が再開するタイミング
- 飲み忘れ後の性行為は避けるべき理由
- 避妊効果が不安なときのアフターピル活用
- 妊娠検査薬を使うタイミング
早めの対応が、妊娠の可能性を最小限に抑えるポイントです。
排卵が再開するタイミング
低用量ピルは、体内の女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)を一定に保ち、脳に「排卵の必要がない」と認識させることで避妊を成立させます。
しかし、飲み忘れによってホルモン濃度が下がると、約36〜48時間以内に排卵の準備が始まる可能性があります。
特に服用1週目での飲み忘れは危険で、前後数日の性行為で妊娠の確率が高まることが知られています。
また、ホルモンバランスの乱れによって不正出血や基礎体温の変動が起こることもあります。
飲み忘れに気づいたら、すぐに1錠を服用し、1週間はコンドームを併用してリスクを抑えましょう。
飲み忘れ後の性行為は避けるべき理由
ピルを飲み忘れた直後は、体内のホルモン濃度が低下しているため、排卵が再開するリスクがあります。
この状態で性行為をすると、精子が最長5日間体内に生存するため、排卵とタイミングが重なれば受精が成立する可能性があります。
たとえ1日だけの飲み忘れでも、タイミングによっては妊娠の確率が上がることがあります。
そのため、飲み忘れ後の数日は避妊具の併用または性行為を控えることが安全です。
妊娠の不安がある場合は、できるだけ早く婦人科やオンライン診療で相談し、必要に応じてアフターピルを検討しましょう。
避妊効果が不安なときのアフターピル活用
「ピルを飲み忘れた直後に性行為をしてしまった」「避妊が不安」という場合は、アフターピル(緊急避妊薬)の服用が有効です。
アフターピルは、服用のタイミングが早ければ早いほど避妊成功率が高く、72時間以内で約85〜95%の効果があります。
さらに、ウリプリスタル酢酸エステル(エラ錠)であれば、120時間(5日)以内でも効果が期待できます。
アフターピルは排卵を抑制し、受精・着床を防ぐ作用がありますが、すでに着床している場合には効果がありません。
服用後は生理が早まったり遅れたりすることがありますが、多くの場合は一時的なホルモン反応なので心配いりません。
ただし、3週間経っても生理が来ない場合は、妊娠検査薬で確認を行いましょう。
妊娠検査薬を使うタイミング
ピルの飲み忘れ後に妊娠の可能性がある場合は、タイミングを見て妊娠検査薬を使用することが大切です。
一般的には、性行為から2〜3週間後、または予定していた生理日から1週間後が目安です。
この時期には妊娠ホルモン(hCG)が十分に分泌され、検査結果が正確に出やすくなります。
早期判定タイプの検査薬であれば、生理予定日当日から確認することも可能です。
結果が陰性でも生理が来ない場合は、3日〜5日後に再検査を行いましょう。
陽性反応が出た場合は、できるだけ早く婦人科を受診して、正確な診断を受けることが重要です。
飲み忘れ防止のための工夫
ピルの効果を最大限に発揮させるためには、毎日同じ時間に正しく服用することが重要です。
しかし、忙しい日常の中で「うっかり忘れてしまう」という人も少なくありません。
ここでは、飲み忘れを防ぐための実践的な工夫とおすすめツールを紹介します。
- アラーム・スマホ通知の活用
- ピルケース・スケジュール管理アプリを使う
- 出先で忘れたときのために予備を携帯
- 飲み忘れが多い人におすすめのピルタイプ
自分のライフスタイルに合った工夫を取り入れれば、「飲み忘れゼロ」を実現できます。
アラーム・スマホ通知の活用
最も簡単で効果的なのが、スマホのアラーム機能を使った服用リマインドです。
毎日決まった時間にアラームを設定しておくことで、「うっかり飲み忘れ」を防げます。
通知音だけでなく、バイブレーションやポップアップ通知を設定しておくとより確実です。
最近では「ピルリマインダー」「Medisafe」「MyTherapy」など、ピル専用の服用管理アプリも人気があります。
これらのアプリでは、飲み忘れチェック・再通知・次の服用リマインドなどの機能も備わっており、忙しい人に最適です。
特に、時間が一定でないシフト勤務の方は、柔軟に通知時間を変えられるアプリを活用しましょう。
ピルケース・スケジュール管理アプリを使う
ピルは毎日同じタイミングで服用する必要があるため、見える場所に置いておくことも大切です。
「ピルケース」や「曜日付きの薬箱」を使えば、どの日の分を飲んだか一目で確認できます。
外出が多い人は、持ち運びやすいコンパクトタイプのケースを選ぶと便利です。
また、GoogleカレンダーやLINEのリマインダー機能を使って、服用スケジュールを可視化しておくのも効果的です。
毎日の生活リズムに「ピルを飲む行動」を組み込むことで、習慣化しやすくなります。
たとえば「歯磨き後に飲む」「朝のコーヒーの後に飲む」など、生活動線に合わせたタイミングを固定すると忘れにくくなります。
出先で忘れたときのために予備を携帯
旅行や仕事などで外出が多い人は、常に1〜2日分の予備ピルを持ち歩くようにしましょう。
出先で飲み忘れに気づいたときにすぐ服用できれば、避妊効果の低下を防げます。
ピルは高温や直射日光に弱いため、ポーチやバッグの内ポケットなど、涼しく暗い場所に保管してください。
また、飲み忘れ防止だけでなく、災害や入院などの緊急時にも予備を持っておくと安心です。
出先で服用する可能性がある場合は、小分け用ピルケースやチャック付き袋に入れておくと衛生的です。
「どこでもすぐに飲める」環境を整えることが、継続服用の最大のポイントです。
飲み忘れが多い人におすすめのピルタイプ
どうしても飲み忘れが多い場合は、自分の生活に合ったピルタイプを見直すことも有効です。
毎日忘れずに飲むのが難しい人には、28錠タイプ(休薬なし)やホルモン量の少ない超低用量ピルがおすすめです。
これらのタイプは飲み忘れ時の体調変化が少なく、長期的に続けやすいというメリットがあります。
また、どうしても継続が難しい場合は、避妊リング(IUD)や避妊注射など、毎日の服用が不要な方法も検討できます。
婦人科で相談すれば、ライフスタイルに合わせた最適な避妊方法を提案してもらえるでしょう。
「飲み忘れが多い=続けられない」と諦めず、あなたに合った選択を見つけることが大切です。
よくある質問(FAQ)
ピルの飲み忘れに関しては、多くの人が「どのくらいの時間なら大丈夫?」「2錠まとめて飲んでいい?」「出血は生理なの?」など、似たような疑問を抱えています。
ここでは、特に質問の多い5つのケースをもとに、医療的な観点からわかりやすく回答します。
Q1. 飲み忘れて2錠まとめて飲んでも大丈夫?
基本的には1日分(12〜24時間以内)の飲み忘れであれば、気づいた時点で1錠を服用し、その日の分を通常通り飲めば問題ありません。
ただし、2日以上の飲み忘れで2錠まとめて飲む場合、ホルモン量が急激に増えるため吐き気・頭痛・不正出血などの副作用が出ることがあります。
2錠以上まとめて飲むのは体への負担が大きいため、自己判断せずに医師または薬剤師へ相談するのが安全です。
避妊効果が不安なときは、1週間のコンドーム併用を忘れずに。
Q2. 吐いたり下痢をしたときは飲み忘れ扱い?
はい。服用後3時間以内に嘔吐や激しい下痢があった場合、薬が十分に吸収されていない可能性があります。
この場合は「飲み忘れ扱い」となり、すぐにもう1錠を服用してください。
ただし、吐き気が続くと再び嘔吐するリスクがあるため、体調を見ながら水でゆっくり服用するのがポイントです。
服用から3時間以上経過していれば、多くの場合は吸収が完了しているため、追加服用は不要です。
Q3. 休薬期間に飲み忘れたらどうなる?
21錠タイプなどの休薬期間(7日間)は、もともと薬を飲まない期間のため、避妊効果に影響はありません。
ただし、休薬期間が8日以上空いてしまうとホルモン濃度が低下し、排卵が再開する可能性があります。
次のシートを始めるのが遅れた場合は、気づいた時点ですぐに新しいシートを開始し、1週間はコンドーム併用を行いましょう。
また、休薬期間中に不正出血がない場合は、妊娠の可能性を念のため確認してください。
Q4. ピルを飲み忘れた後に出血したのは生理?
飲み忘れ後に起きる出血は、「消退出血」であることが多いです。
これはホルモン濃度が下がったことによって子宮内膜が一時的に剥がれ落ちる現象で、生理と似ていますが厳密には異なります。
この出血があっても、避妊効果が戻ったわけではないため注意が必要です。
飲み忘れ後1〜2週間以内に本来の生理が来ない場合は、妊娠検査薬で確認しましょう。
Q5. 飲み忘れ後に避妊具を使えば大丈夫?
はい。ピルの避妊効果が不安なときは、コンドームなどの避妊具を1週間併用することで安全性を高められます。
特に、1週目や3日以上の飲み忘れ後は排卵リスクが高いため、必ず併用しましょう。
また、飲み忘れ後に性行為があった場合は、72時間以内であればアフターピルを服用することで妊娠リスクを下げられます。
その後は通常どおりピルを再開し、次の生理が来るまでは引き続き避妊具を使うと安心です。
まとめ:焦らず正しく対応すれば避妊効果は守れる
ピルを飲み忘れても、正しい対応をすれば避妊効果を取り戻すことが可能です。
12時間以内の飲み忘れならすぐ服用、24時間を超えた場合は1錠飲んで次回も通常どおり服用。
3日以上の飲み忘れや性行為があった場合は、アフターピルや医師相談を早めに行いましょう。
また、飲み忘れを防ぐためにはアラーム・ピルケース・予備携帯などの工夫が効果的です。
焦らず落ち着いて対応すれば、ピルの効果はしっかり守ることができます。
不安なときは自己判断せず、専門のクリニックやオンライン診療で早めに相談しましょう。